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霧崎らみる

霧崎らみるhttp://rmr.webcrow.jp

群馬県出身。
日本の神話をはじめ、歴史・文化を題材とした作風を得意している。 投稿雑誌「エス」「スモールエス」、ギャラリー展示会等で作品を発表中。キャラクターイラスト制作のほか、店舗でのコピックの実演なども手がける。

霧崎らみるさんへ、コピックインタビュー

 

—コピックを使い始めたきっかけを教えて下さい。

はじめてコピックを手にしたのは小学生のころでした。きっかけは、当時大好きだった漫画家さんが使用されていたことと、同時期にイラスト系雑誌でみかけた「コピックを使うとなんとなく様になるよ!」という文言に惹かれたことでした。......不純ですね(笑)。

—最初に手に入れたのは何色ですか?(セットなど)

ぼんやりとした記憶ですが、コピックスケッチからE系の肌色、Y系の黄色と、RV系のピンク、現在は廃盤になりましたがコミックマーカーから青系をそれぞれ一本ずつだったと思います。
お小遣いからお金を出したのでセットには手が出ませんでしたし、薄い色が充実していなかった時代なので、選んだ色味もややしっかりめだった気がします。

モチーフ例  

—コピックのどんなところが気に入っていますか?

自分の絵柄に対してコピックの醸(かもしだ)す色合いがマッチしているように感じます。また、思い描いた通りの色が常に使えるところですね。私は面倒くさがりなので、水で溶いたりして調整しながら塗っていくのがちょっと苦手で……コピックは色が番号管理されていて、濃度明度に法則性があるので、そういった意味でも扱いやすくて気に入っています。

コピックイラスト制作へのこだわり

—好きなコピックの色は何色ですか?

特に好きなのは紫系と青みがかった寒色系の色群ですね。 寒色系をうまく取り入れると、ただ青いのとは違った透明感のある澄んだ色合いになる気がします。肌のベースとして一番好んで使うのはYR0000です。R000E000もよく使います。
グレイ系については寒々しさの軽減でW(ウォームグレイ)系を好んで使います。

—描くのが好きな(楽しい)モチーフは何ですか?

やっぱり和風!日本の歴史(特に日本神話)が好きで、聖地となっている寺社や古墳、その他歴史的建造物にはよく行きます。そこで見た風景からインスピレーションを受けて作品に反映したりすることも多いです。景色の中にあるモノもそうですが、感じた空気とか、雰囲気とか。鳥居やうっそうとした森、経年劣化した石碑や苔などは好きなモチーフです。
モチーフ例

—ご自身ならではのコピックのテクニックや工夫などを教えてください。

「光をどんな色で描くか?」ということは気を付けています。コピックは厚塗りできるアナログ画材やデジタルと計算が違って、光を「足す」ことは難しいです。なので、光の色、方向、面積…これらを頭で計算しながら塗っています。
グラデーションにおいては「例え2本で作るグラデでも、その中間には色が生まれている」という意識を持つことで綺麗に見える組み合わせを考えるようにしています。

—主線に使っているものは何ですか?

カラーインクのほか、最近はマルチライナーが多いですね。色は絵の仕上がりイメージで臨機応変に変えます。 ラベンダーやコバルトは自分の絵柄や作風ともマッチしている気がしてよく使います。

マルチライナー ラベンダー使用 マルチライナー コバルト使用
マルチライナー ラベンダー、ピンク、ブラック、ウォームグレー使用 マルチライナー ブラック使用

—コピック以外で使用している画材はありますか?

コピックと同じ染料インクで、発色も良いカラーインクを使います。主線の他、下塗りとして画面に調子をつけるために使用します。
カラーインクもメーカーやシリーズにより様々な色や仕様があるので、併用する際はラベルに書いてある情報をよくみて、試し描きをして、狙った効果になるかどうか見極めてから本番に使用するようにしています。
ホワイトも用途によって変えているので色んなメーカーのものを持っています。細かいコントロールに便利な色鉛筆や、隠ぺい力の高いアクリルも使うこともあります。
カラーインク、アクリル併用

—紙の選び方で重視していることはありますか?

基本的に水彩紙を選びます。私は沢山塗り重ねていくタイプなので、紙の上で混色した際、飽和状態になるまでにどのくらいインクが吸えるかに重点を置きます。あとは線画修正で砂消しを使うこともあるので、表面強度も気にします。

サンプルイラストを描いてみて

コメント

今回のサンプルイラストに取り組むにあたり、 おおまかに「画面に深みを与える濃い色」「刺し色になる強い色」「光の表現や、色同士のなじませ役になる薄い色」 という分類をあて、36色すべてを使用しました。
色の内訳はご覧の通りとなっています。濃い色を薄い色で伸ばしたり、重ねてセットにない色を表現したり、手法は様々です。

コピックチャオ36色セットE 作品例

配色 トップイメージ

制作を行ってみて、私なりに感じ取った「本セットでできること」がいくつかあります。
まず一つ目は、肌色に使える色が多く展開されていることです。(R000YR000E000) 人物を塗る時、キャラクターの性格などによって肌色を塗り分ける事ができます。

二つ目は、セット内の同じ色相において、明暗の差が大きいことです。
うまく組み合わせることでイラストに深みを与えることができます
濃い色が苦手意識がある方は、まず000系の色を使って、慣れてきたら濃い/強い色に挑戦してみるのもいいかもしれません。

三つ目は、人物だけでなく、背景や小物を描くのに適した色が含まれていることです。

ひとつのセットでいろいろな表現に挑戦してみたい方におすすめです。

和テイストの奥行きあるイラストを描きたい人におすすめ

イラストに深みを加える追加色セットです。透明感のある色、明暗の差を表現するのに良い色がそろっています。 コピックチャオ36色セットE

コピックチャオ36色セットE

<内容物>
・コピックチャオ36色セットE
BV000/BV25/V01/V05/RV14/RV69/R000/R14/R81/YR000/YR15/
Y000/Y35/YG09/YG17/G29/G82/BG13/BG72/B000/B18/B28/B99/
E000/E15/E18/E25/E40/E41/E59/E79/C-0/C-2/W-0/W-2
定価9,000円(税別) ストアで表示

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