仲村顕子(エレガレア)
パースクリエイター/カリグラフィー作家
主に住宅や店舗などの建築パースを手掛けており、専門学校[町田ひろ子アカデミー]などでも講師を務める。 また、カリグラフィー教室「アトリエ エレガレア」を主宰し、カリグラフィー作家としても活動中。
コピックは茶系統の色数が豊富なのが魅力
— コピックを使い始めたきっかけと時期を教えて下さい。
仲村:初めてパースを描いた頃は、スピードライマーカー※を使っていました。次に海外製の別のマーカーを使用しましたが、どちらもアルコール臭いし、コピートナーを溶かしますよね。なので、コピックが発売された時「えっ凄い!トナーを溶かさない」って驚きました。
※スピードライマーカー:コピックの前身となったデザイン用油性マーカー。コピートナーを溶かしてしまうという欠点があった。
— すぐにコピックに移行されたのですか?
仲村:発売当時、コピックは色数が71色と限られていたので、すぐには移行しませんでした。でも、コピックスケッチが発売されてから、E系統(茶系統)が豊富になったので、一気に買って移行しました。
— コピックスケッチをお使いなのですね?
仲村:はい。よく使うペン先はミディアムブロードですが、細かいところを塗るのにスーパーブラシが便利です。コピックスケッチは色数が豊富なのも良いですね!パース教室でも「色数が358色もある」とコピックスケッチを紹介していますよ。ただ、教室で使うのはインクの容量の多いコピッククラシックですね。
ムラが表現を豊かにする
— コピックのどんなところが気に入っていますか?
仲村:コピックの良いところは「ムラになるところ」です。これは教室でも最初にコピックの特徴として教えています。ムラがあるから、止めたり、重ねたりして、木目や質感を表現することができます。また、発色が綺麗なのも良いですね。
— どのような色をよく使われるのでしょうか?
仲村:住宅パースで木材を表現するのによく使うのはE系統ですが、中でも赤系のE07が好きです。インテリアの小物などに紫や青も使いますね。普段から、手持ちの色を整理して、2度塗りした色見本を持ち歩いています。
— 独自にE系統を分類されているのですね。
仲村:E系統は、いろんな系統の濁色を集めたものなので、赤系・緑系・オレンジ系と自分なりに細かく分類して使い分けています。他には、グレイもそうですね。例えば、コンクリートの色はT(トナー)とか。
手描きは気持ちが伝わる
— 製作環境について伺います。コピック以外に普段使用している画材はなんですか?
仲村:普段は鉛筆で描いた線画を、PMペーパーにコピーしています。この紙は、発色が普通紙とは全然違いますね。パステルとの併用もしやすいですし、色鉛筆のいい感じも出でますよね。
— PMは、「パステル&マーカー」の略なので、まさに名前通りの使い方をされているのですね。 普段はどのサイズを使われるのですか?
仲村:名前にそんな意味があったんですね!どうりで、使いやすいわけです。基本的にはA3サイズで、コピックで着色した原画を、設計事務所さんに納めています。
— 手描きの原画にこだわられているのですね。
仲村:「人のぬくもり」や「相手に想像させる」ことを大事にしています。手描きは、注目して欲しいところを描き込んだり、他をぼかしたりして、伝えたい気持ちに応じて力加減ができると思います。パース以外でも、カーデザイナーさんがシャーっと描くようなマーカースケッチなども、勢いが伝わってきてカッコいいですよね。
■PMペーパーの紹介
仲村さんをはじめとし、多くのデザイナーの方々に愛用していただいている製品です。
コピックマーカーだけではなく、パステルや鉛筆といった筆記具と併用しても相性の良い、超ロングセラーデザイン用紙です。PADタイプの「PMパッド」、規格寸の「PMコピー」の2タイプで各種サイズを用意しています。
気になる方はぜひA4サイズ20枚入りをお試しください。
コピックペーパーセレクション PMペーパー
・A4規格、20枚入
・定価500円+税
・取り扱い店舗に限りがございますので、直接お近くの画材店にお問い合わせください。
メーカー直営店のトゥールズも併せてご利用ください。