— コピックを使い始めたきっかけと時期を教えて下さい。

ユエ：１０代の頃、学校のライブラリーでマーカーメイキングBOOK※1 を見たのがきっかけだったと思います。大暮維人先生が表紙で、自分でもその本を買って１０年以上経った今でも見ています。

※1 イラストスタートアップガイド　カラーマーカー（美術出版社）

— コピックのどんなところが気に入っていますか？

ユエ：沢山ありますが色数の多さでしょうか。あとは水と筆を上手く扱えないので、それを使わずに色を塗れるのが魅力的でした（笑）

— 最初に手にされたのは、何色ですか？それは、どういった選び方だったのでしょうか？

ユエ：単品でE01が欲しいと思ったらその前後のE00とE02も一緒に買ってみる、というような感じでした。当時は学生だったのでアルバイト代が入る度に買いに走ったのを覚えてます。

—では、好きな色は何色ですか？

V000とB60はいろんな場面で使うのでお気に入りです。全般的に淡い色が好きで、淡い色を根気よく重ねていく描き方をしています。

— 作品制作について、描くのが好きなモチーフや、気合をいれる部分はどこですか？

ユエ：沢山好きなモチーフはありますが、瞳の白目の部分に影を入れる瞬間が好きです。一気に人間らしくなるというか…

— 絵を描く際に参考にしているものはありますか？

ユエ：特定のこれ、というモノではなくて映画を見ていて綺麗な色の組み合わせだなと思ったものなんかを写真に撮ったりしてます。もちろん好きな作家さんの画集もよく眺めてるんですが、自分の絵を描く時にあまりそっちを見すぎると引きずられるので（笑）

— 1枚の作品を仕上げるのに、かかる時間はどのぐらいですか？

ユエ：大きさによってかなり変わってくるんですが、背景もきっちり描きこむ場合は大体３０時間〜くらいでしょうか？

— 制作の際に、紙の選び方で重視していることはありますか？

ユエ：何色も重ねるので厚みがあって吸水性がいい紙の方が描きやすいです。水彩紙の細目をよく使います。

— 主線に使っているものはなんですか？

ユエ：柔らかく、よりリアルに見せられるため、主に色鉛筆を使用しています。色鉛筆の上から直接コピックを塗ると線がにじんだり擦れてコピックのニブ先が汚れたりするので、着彩前にはフィキサチーフを吹き付けています。

— コピック以外で使用している画材はありますか？

ユエ：カラーインクや、画材とは言えないですが紅茶やルイボスティーも使っています。併用する時はカラーインク等で下地を塗って乾かしてからコピックで細かい部分を塗っていく、という感じです。布も紅茶染めでアンティークな雰囲気になるので絵にも代用したいなと思ったのがきっかけです。古くなった紙のような色味を出せるのが気に入ってます。

— 今回のイラストについて伺えますか。

ユエ：題名は「風のいろ」なので風が吹いてモノクロからカラーへ変わっていく瞬間をイメージしました。セットの２４色に加えてRV000と０番（カラーレスブレンダー）も使用しています。その他画材は色鉛筆とシャープペンです。

— 今回は、コミックイラスト24色セットを中心に使用されましたが、どうでしたか？

ユエ：セットの中でも特にBV0000、BV000、R0000などの淡い色味をメインにしつつ、強めの色は０番でぼかして全体の差し色として使用しました。今回初めてNeutral Grayを使いましたが、ブルー系とも馴染みが良く、どうして今まで揃えてなかったのかと思ったくらいです！
セット固定で着色するのも実は初の挑戦だったので苦労した部分もありますが、改めて色について考える良いきっかけになりました。
同じセットでも塗る人によって全然違った印象になるのがコピックの奥深さだと思います！

コミックイラスト24色セット：9,120円（税別）ストアで表示

コミックイラストをはじめる方にぴったりの厳選セットです。各系統の基本色と、混色に便利な色をチョイスしています。

BV0000 / BV000 / BV13 / BV20 / RV52 / R0000 / R000

R17 / R43 / YR01 / YR15 / Y000 /Y04 / Y18 / G03

BG000 / BG53 / B04 / B41 / B63 / E84 / N-2 / N-4 / N-6