イタリア・トリノで開催されたSottodiciotto Film Festivalでのアニメーションワークショップにコピックが協賛しました
イベントレポート2024.4.19
2023年12月、イタリアのトリノでSottodiciotto Film Festivalが開催されました。主に子どもたちや若者たちを対象とするこの映画祭は、すでに25年にわたって続いています。Sottodiciotto Film Festivalでは良質な映画の上映のみならず、若い世代の創造性を刺激することを目標としており、未来の才能を発掘・育成するための重要なプラットフォームとなっています。
映画祭のプログラムとして、コピックを使ったアニメーションのワークショップが5日間に渡って行われました。
講師を務めたのは国際的に高く評価されている日本のアニメーション作家で、長年コピックをご愛用いただいている米正万也さんです。このワークショップは、今回で46回目となる米正さんのアートプロジェクト「Daumenreise」の一環として行われました。
米正万也 略歴
日本生まれ、現在はドイツ・シュトゥットガルトに在住。2006年以降、3大陸・22カ国でアニメーションワークショップを開催し映像作品「Daumenreise」シリーズを制作。加えて、フリーランスでのアニメーション制作、各国でのレクチャーを行う。
インスタグラム: https://www.instagram.com/mayayonesho
このワークショップには、イタリアのCSC - Centro Sperimentale Di Cinematografia、ハンガリーのMOME、そしてフランスのGobelinsという3つの有名校の在学生・卒業生12名が参加しました。異なる国々のアニメーションコースから集まった、将来有望な学生たちです。
コピックはこの取り組みに賛同し、ワークショップで使用されるコピックスケッチ24色セット(特別な色組の非売品)を提供しました。
ワークショップでは、参加者がそれぞれの担当パートをコピックで描き、その後それらを一本のアニメーション動画にまとめる共同作業を行いました。
各パートでは、参加者が個々のスタイルで絵を描きましたが、動画全体は一つのテーマ(トリノの街)に統一されたものになっています。
ワークショップ初日に、各参加者はトリノの街の何を描くかを決めました。大まかなデザインができたら、順番についてディスカッションしながら全員の絵を円環状に並べました。
そして動画がシームレスになるように、参加者はもう一枚絵を描き、自分の前の順番を担当する人に渡しました。パラパラ漫画のような動画を制作するため、参加者は一コマずつ描く作業を行う必要があり、一人あたり少なくとも20枚以上の絵をコピックで描きました。
その後、街のさまざまな場所を背景にして絵を撮影し、最終的に12人分の動画をまとめた一本のアニメーションが完成しました。
参加者全員が同じカラーパレットのコピックセットを使用したため、最終的に完成した動画には一貫性がもたらされ、コピックでトリノの街を彩った、非常に美しい作品となりました。
動画のフルバージョンは以下からご覧いただけます。
"Daumenreise 46: TOmini"
Workshop film at Sottodiciotto Film Festival, Italy in 11-16 December 2023
このワークショップは、国際的な交流と共同制作の精神を体現した素晴らしい経験となりました。異なる文化や背景を持つ学生たちが協力して一つの作品を生み出す過程は、創造性と協力の力を示すものでした。Sottodiciotto Film Festivalは、今後もこのようなイノベーティブな取り組みを通じて、若い才能の育成と国際的な交流を促進していくことでしょう。
- Sottodiciotto Film Festival & Campus: https://www.sottodiciottofilmfestival.it
- CSC - Centro Sperimentale Di Cinematografia (Italy): https://www.fondazionecsc.it/corso/corso-di-animazione
- MOME (Hungary): https://mome.hu/en
- Gobelins (France): https://www.gobelins-school.com